エデンの東 - 羅夢の映画放浪記

エデンの東

エデンの東
評価 ★★★★☆

第一次世界大戦下のカリフォルニア州サーリナスを舞台に孤独を抱えたナイーブな青年の青春と家族との確執を描いた作品。
旧約聖書の「カインとアベル」を下敷きにしたジョン・スタインベックの原作を、名匠エリア・カザンが監督したジェームス・ディーンの本格デビュー作。

この映画はジェームス・ディーンのヒューマンドラマ。
親子の確執を描いた作品で、非常に素晴らしい作品。

【ネタバレ注意】

兄のアーロン(リチャード・ダヴァロス)は真面目。
弟のキャルは(ジェームス・ディーン)は不良。
母親はいない。
親父はなぜかキャルにだけ、きつくあたってくる。
キャルは親父に誉めてもらおうと色々やるが、すべて裏目に出てしまう。
こんなエピソードがあった。
戦争が始まってしまい、親父が事業に失敗した時、キャルが戦争でマメの物価が上がるとふんで買い占め大儲け。
その大儲けしたお金を親父の誕生日に全て渡したら、親父が「戦争で暴利を得るとは怪しからぬと」っと、激しく叱りつけた。
しかも、物ではない兄の婚約という誕生日プレゼントの方を大いに祝ったのだ。。。

そこまで忌み嫌う意味はなんだったのだろうか。

キャルはとうとう溜め込んでいたものを全て爆発させてしまい、兄に母親の秘密をばらしてしまう。
兄はかなりのショックを受けて酒を暴飲し、そのまま軍隊に志願し列車に乗り込んでしまった。
その事でショックを受け、親父が倒れ半身不髄になって明日を知れぬ命となってしまう。

今まで厄介な事を全部封印してきた罪なのか、偽善家族が完全に崩壊してしまう瞬間だった。

その後、アブラの仲介により、親父はキャルを許し、看病してくれと苦しい息遣いで頼んだ。

その言葉でキャルは「やはり自分の事を愛していてくれたんだ」と絶望から救われる。

っというストーリー。

昔の映画だとは思えないクオリティーの高い作品に正直、驚く。
親父の心情、母親の心情、子供の心情、この時代の国民の心情、どこをとってもリアルな描写を事細かく描いている。

なぜ、ここまで親父は忌み嫌ったのか。
それは、キャリが自分を裏切って出ていった母親に似ていたからなのかもしれない。

人間は不幸になってからではないと大切な物がなんなのか気付けないのでしょうか。
かなり考え深い、鋭いメッセージが心を切り裂いてくる、そんなハートフルな作品でした。
コメント
非公開コメント

トラックバック

http://ramus.blog36.fc2.com/tb.php/1049-4e6e23be