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| 美しき諍い女 |
 評価 ★★★★☆
カンヌ映画祭でグランプリを受賞し、日本公開当時はエマニュエル・ベアールのヘア修正問題でも話題を呼んだ一作。 妻をモデルにして「美しき諍い女」と題する絵を描いていた画家フレンホーフェル。 完成直前に断念した彼は10年後、若いマリアンヌと出会い、彼女をモデルに再び絵を仕上げようとする。
キャンバスの上を滑る木炭の音。
筆の精緻な動き…。 過剰なほどに丁寧に再現されるデッサン風景によって、絵が仕上がっていく過程をじっくり眺められるのが本作の魅力。
モデルと画家が対峙する空間の緊密感や、描く側と描かれる側が支配力を逆転させていくスリリングな瞬間が味わえるのも、4時間という上映時間、しかも音楽ナシという展開だからこそ成し得たことだろう。
妻と新たなモデルの女性の関係や、作品への執着を超えて、芸術の高みに目覚める画家の内面ドラマまで、ジャック・リヴェット監督はじっくりと描いていく。
南フランスで妻と隠居生活を送っていた老画家がある美しい女性と出会ったことで、10年前の未完成作品「美しき諍い女」の完成に向けて絵筆を取る。 E・ベアールのヘアヌードが話題を集めた傑作ドラマ。 監督はヌーヴェル・ヴァーグ作家J・リヴェット。
この映画は画家の絵への執念とモデルの内面を描いた作品。 ある画家が「美しき諍い女」という、妻をモデルにした絵を10年前に書いたが途中で断念。 ところが、ある1人の若い女性を見た瞬間、制作意欲が湧いてきて、この子をモデルに絵を完成させようと決心する、っといった感じのストーリー。
終始シュールな展開で239分とかなりの長編だが、このシュールさが絵を書く時の画家独特の雰囲気をかもし出している。 デッサンを経験した事がある人は分ると思うが、静かな中に紙と鉛筆の擦れる音、筆の擦れる音だけが響くそんな感じの雰囲気。
書いている絵は全く見せない演出なので、どんな絵を書いているのだろうか?どんな風に完成するのか?っと気になってしまう。
全体的には芸術的なストーリーだなぁっとただ感心するばかり。
最後までどんな絵を書いたのか見せないのだが、若い女性モデルマリアンヌがその絵を見た瞬間、血相を変えて、叫びながらアトリエを飛び出していく。
多分、自分の醜さや愚かさ、その他諸々の内面がすべて絵に凝縮されており、自分でも耐えられないほどリアルに書かれていたのでしょう。
そこまで来るとどんな絵かみたいのだが、画家フレンホーフェルは生涯最高傑作として壁にうめるのであった。
ちなみに『諍い』とか『いさかい』と読む。 意味は言い争い、口論、喧嘩。
『諍い女』は『いさかいめ』と読む。 意味はケンカっ早い女、うるさい女と意味しフランス語の『“ NOISEUSE ”ノワーズ』が語源だそうだ。
このキーワードだけだと、なぜ絵を見た時に血相を変えたのか良く分らないのだが、人は真実の自分を見てはいけない、何かをかぶってないと生きていけないという意味なのかもしれない。 もしかすると、この若い女モデルの本性がケンカっ早いうるさい女だったという事だったのだろうか・・・
まぁいい、最後にもう一度だけ言わせてくれ、この作品は芸術そのものです。
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